よねろぐ!

新潟県上越市で活動中のサポートドラマー。音楽から超どうでも良いことまで幅広くカバー。美味しいものはすこしだけ。

僕はやっとエヴァから卒業できる(日記157)

僕とエヴァンゲリオンの一番最初の出会いは何故か確実に覚えているんだけど小学4年か5年生のころ。高田公園のほぼ隣、東城町の「ドラックげんちゃん」でなんとなく買った食玩のおまけがエヴァ零号機で、消しゴムみたいな質感のフィギュアでした。すぐ足がもげてごっこ遊びが捗らず、なんだこれ(キモ)って思ってた。変に手足長いし単眼だしすぐ足がもげるからごっこ遊びの「敵キャラ枠」への降格は早かった。幼い僕にエヴァのデザインは独特でキモみがあった。

 そして時は流れ中学生の頃、貞本義行エヴァ単行本と出会い「これはすごいぞ」と感動するのですがとにかく発刊が遅い。当時ネットもなく、街の本屋といえば高田本町の文教堂しか知らなかった僕は、毎週の塾帰りにあしげく文教堂へ通い、貞本エヴァの発刊を待っていました。なぜこんなに純粋に待てたかというと当時中学2年制の僕は同い年の綾波レイに恋していたから。もともとナディアの絵柄が好きだった僕に綾波レイは一撃でした。青空裏切らない。恋の力はすごいなぁ、まさか月刊誌の単行本を永遠に待つことができるとは。

話はそれますが同じ時期に恋していたのはIsの葦月伊織、FFXのユウナ、天上天下の棗亜夜、十二国記の陽子、もののけ姫サン、キノの旅のキノ、リバーズ・エンドの唯、、、恋多き青春時代でした。彼女らが居てくれたから僕は貞元エヴァを待ち続けることができたのかもしれません。

あとから分かったのだけど月間エースという雑誌で連載し、その後ヤングエースに移籍した関係で2年、新しい単行本が発刊できなかったそうです。そんなことも知らず僕は待っていました。

高校生になった僕はゲームを手にします。あれなんだったけな、鋼鉄のガールフレンドじゃなくて碇シンジ育成計画でもないと思うんだけど、シンジくんになりきって日常生活を過ごしながらモチベーションを上げて襲来する使徒を倒すやつ。モチベーションの上げ方がよくわからないし最初の使徒も強くて全然勝てなかったからすぐ売った気がする。全クリはしてない。

そして大学生。時間とネットを手にした僕はアニメ版を全部見て旧劇を見て、レイからアスカに乗り換えてついでに稲垣早希のことも好きになり、貞本エヴァまだ終わらねーのかいい加減にしろ!と思いつつ、始まったのが新劇場版。当時の情報としては全部で4作品あるけど1本作るのに数年かかるから全部出るのはいつかわかりませーん、というもの。その頃、心も体もすっかり大人になった僕の率直な感想は「もう待つのは嫌」でした。新劇場版は全部出たら一気に見ると決め、実は今でもそれは変わらず新劇場版は実はまだちゃんと見ていません。

とはいえQ以降たくさんの解説動画、考察動画を見続けているので内容はほぼわかっているつもりです。空白の14年間、ロンギヌスの槍と呪詛柱の関係、ネルフとヴィレの関係、ヴンダー建造のエネルギー源、ガフの扉、衛星兵器碇シンジ。なんとなくですが大体わかります。

そしていよいよ今作の公開!という時点で思い知るのです。僕はエヴァンゲリオンと共に青春を過ごしてきたのだと。僕はこの難解でグロテクスで最高にカッコいい作品を理解するためにとんでもない時間を費やしたのだと。終わらない、完結しないエヴァという呪縛。その呪縛から開放される瞬間が来てしまったのだと。感情を揺さぶられ、恋までさせられた作品が、終わる。

昨晩、オタキング岡田斗司夫さんがエヴァの解説放送をしていたのを見たのですが、「みなさんこれは卒業式ですよ」と話していたのが僕にとってとてもしっくりと納得できる見方だなと思いました。やっと卒業できるんです。なんか、それを聞いて感極まっちゃいました。

 

さて、エヴァが完結してしまったこれからをどう生きよう、と思いつつも、これ岡田さんの別の動画だったか、ガンダム一年戦争みたいにいろんなクリエイターや作家がエヴァの世界観の一部を切り抜いて作り上げていくことを許すんじゃないかと言っていて、これはこれで淡い期待が持てて嬉しいです。

とにかく、やっと僕はエヴァから卒業できそうです。

今作を見終わった瞬間から事実上の「新世紀」始まるのです。