よねろぐ!

新潟県上越市で活動中のサポートドラマー。音楽から超どうでも良いことまで幅広くカバー。美味しいものはすこしだけ。

千と千尋の神隠し(日記127)

 「一生に一度は、映画館でジブリを。」ということで千と千尋の神隠しを見てきました。

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 素晴らしかった。

  僕は子供の頃から宮崎駿作品を見て成長してきたと思っている。金曜ロードショージブリ作品をやるときは必ず見ていたし、VHSで録画して学校が休みの日に何度も見返していた。一番たくさん見たのはもののけ姫だと思うけど、千と千尋も相当数見ているはず。でも実際に映画館で見たことはなかったので、今回のお大尽はとても嬉しい。

 映画館で見た千と千尋は、やっぱりね、筆舌尽くしがたい感動でした。本当に「一生に一度は、映画館でジブリを。」なんですよ。過去には行けないけど過去から来てくれた、そんな気分になった。

 最初のトトロが描かれた青画面の時点で鳥肌立ってたし、久石譲の曲と、「千と千尋の神隠し」のタイトルを映画館で見れる嬉しさ。感動しまくりでした。最初の2分くらいでちょっと泣きそうになってた。ああ、おれ映画館でジブリ見てるんだって。

 今日見るにあたって、という訳ではないんだけど岡田斗司夫さんのジブリ解説動画をたっぷり見て予習はバッチリだった。ジブリ映画って安い都市伝説がたくさん語られているけど、僕は岡田斗司夫さんの解説の中で「千尋とハクは兄妹だった」説を信じたい。

 この説をざっくり説明すると

・川に溺れた幼少の千尋を助けた人物は、実の兄であったハクだった。千尋は幼すぎて、自分に兄がいたことを忘れていた(知らなかった)

千尋の母親が千尋に対して冷たく当たる理由は「千尋が溺れたことでお兄ちゃんを喪ってしまった悲しみから(でないと母親が千尋に冷たい理由がない。宮崎駿は意味のないことは描かないらしい)

・この時期の宮崎駿は自己犠牲により他者を生かすというロジックを表現したいと思っていた。(銀河鉄道の夜に登場するタイタニック号沈没に巻き込まれた家庭教師のような)

宮崎駿が作成スタッフに渡した詩「あの日の川で」の存在

 

 これを岡田斗司夫さんは解説動画で挙げていました。岡田斗司夫さんの解説本当に面白いからぜひ見てほしいんだけど、「あの千尋の家族にはお兄ちゃんがいたんですよ、溺れた千尋を助けたのはそのお兄ちゃんだったのだけど、お兄ちゃんは千尋を助けて亡くなってしまった。誰かを助けて死んでしまったから川の神様になれた」という説。説っていうか、たぶんそうなんだけど。

 釜爺の「愛じゃよ、愛」は男女愛じゃなくて家族愛のことを言っているんじゃないかということです。深みが増している。

 ただ本編みたらハクのセリフの中にあった「千尋が私の中に落ちてきた」というのを聞いたとき「千尋が川に落ちた瞬間、ハクはまだお兄ちゃんだったはず」という若干の時間のズレに気づいてしまったのと、「私の名はニギハヤミコハクヌシだ」と言い切っているのでちょっとなんか、おやと思ってしまったけども。

 どちらもハクが自分のことをコハクガワだと認識してれば、辻褄は合うか。岡田斗司夫さんいわく、素直に宮崎作品はセリフだけを追ってはいけないらしい。(なんじゃそりゃ。)セリフを素直に追うと銭婆がいい人に感じられてしまうけど、一番怖いのはあの人だよって。僕はでも、あの終盤。銭婆の家に行って、不安で潰されそうな千尋の心を汲んで言葉だけだったとしても優しく接してくれた銭婆の存在は作品に大きな影響を与えてくれてると思うけどな。あそこで安心するから、エンディングでぐーーーっと明るい気持ちになれる。

 あそこ好き。電車に乗るシーンと、リンさんと月みながらおまんじゅう食べることろ。てかリンさん好き。あと油屋周辺の世界からもとの世界に戻るときちょっと寂しかった。だからトンネル抜けるまで振り向いちゃいけないよだったのかな。

 で、ずーっと気になっていた最後の両親ブタはここにいないの謎解きが今回もわからなかった。あれなんで千尋は「おばーちゃんだめ、ここにはいないもの」ってわかったのでしょう。

 

 とにかく、僕は千と千尋の神隠しを映画館で見れてとても幸せです。本当にありがとうスタジオジブリと配給会社。DVDで借りればいつでも見れるんだけど、映画館で大きいコーラ抱えながら宮崎駿の親しみやすくて繊細で優しい作画を見れるというのはやっぱり感動なんです。久石譲の曲も心を震わせてくれる。

 そう、千と千尋の曲ってものすごくないですか。不気味さと優しさと抑揚と静と動と。曲で不安になるし安心するし、とにかくシーンにバッチリ合っている。

 とにかくものすごく嬉しい。

 この流れでナウシカもののけ姫は絶対見よう。マイネームイズアシタカ!

 ゲド戦記は正直どうしようかなと思っている。「宮崎駿作品」ではないしなぁ。

 いやー、なんか、本当に感動しちゃったよ。懐かしさも相まってさ。

 ジブリ作品公開いつまでかな。第二弾もやってほしい。