アマゾンプライムで映画「日々是好日」を見ています。
茶道の話。先生役の樹木希林が素晴らしくハマっている。
日日是好日すっごくいい。樹木希林の先生役すっごく素敵。最初、多部ちゃんと黒木華のきゃっきゃ具合にほくそ笑んでたけど就職とか転職とか結婚とか、そーゆー人生の転機に茶道が寄り添っていくのが良い。
— よねじ! (@yoneco303) 2020年1月13日
黒木華いい役者さんだなぁ…。
感想についてだらだらと書こうと思ったけど、つまりこういうこと。ツイートっていいよね。140文字でスッキリと、ブレることなく言いたいことが言える。
最初は黒木華と多部ちゃんが女子大生役で、青春しながら樹木希林の社中に弟子入りしてきゃっきゃと女子大生してる姿をみながら僕は「むふふ」とほくそ笑んでいたんだけど、だんだんと就職、転職、結婚、家族との死別といった避けては通れない苦難というのかしら、分岐点に立たされて。
それでも茶道はその人に寄り添っているようで、なんだか感動しちゃったなぁ。ツイートと同じこと書いてる。うふふ。
なんかさ、性的な意味ではなくて(いるか?この言い訳)、女子...というか「こむすめたち」がキャッキャとしてる姿っていいと思う。無条件で平和な感じがして、明るくて楽しそうでいい。
最初はそういう映画だと思ってた。二十歳ちょっとの「こむすめ」が茶道の道に入って、樹木希林と出会って、きゃっきゃしながら「茶道ってなんかいいよね」「茶道ガールじゃね」が答えなんだろうなって思ってた。
けど違った。もっと深いところに答えがあったんです。確かに「茶道ガール卍」でいくなら、黒木華じゃなくてビリギャルになるだろうし。
たぶんこの作品の言いたいことって、茶道を切り口とした禅問答での日々是好日そのものなんだと思う。季節は繰り返されていって、流れる時間のなかでいろいろ変化していく事があって、それは自分にとって良いものだったり悪いものだったりいろいろだけど、それでも毎日は素敵な時間だ。ってこと。
2018年の初釜のシーンで樹木希林が「毎年毎年同じことの繰り返しですけど、同じことができるってことが幸せなんですよねぇ」ってセリフを、少し恥ずかしそうに言う。この深み。
役者さんが素晴らしい。お父さん役の鶴見辰吾、先生役の樹木希林、主人公の黒木華、多部ちゃん。黒木華すごくいい。お父さんのことを吹っ切ったシーンが多分ベスト。ありがとうお父さん。あれがベストなんだよね。
樹木希林が晩年期の役をやると、なかなかどうしてすごく深みが出るのは絶対なにか理由があると思うんです。生前のご本人の心境というか、心の持ちようはきっと一般の方とは違う、穏やかで輝いているものが有るはず。
くあ~、やられちゃったなぁ。こう、アマプラで映画何見よっかなーってときに邦画はスルーする癖がついていたんだけど、これはやられた。邦画って「間」があるじゃない。言いたいことはストレートに言えばいいじゃない、言いたいことを隠してるくせに表現したいなんて、そんな我儘なことは通用しないぞって思ってあんまりちゃんと見てなかった。
でも、この映画は結構やられた。それまで自分が目を背けていた部分に感動の芽があったこと。これは映画のメッセージ性と、役者さんと、演出と、演技にやられた。感動してるもん。なんか。
自分も少しは大人になったのかもしれないなー。
樹木希林が好きになったのは少し前のトヨタウンのCMを見てから。
TOYOTA CM TOYOTOWN 1 「Hybrid之樹」篇 (中文字幕)
この樹木希林の狼狽具合が、素晴らしく心に残ったのです。いつかも書いたなこれ。
そんなところ。
仕事中は「休みの日はあーしてこーしてこうやってやる」って思うのに、いざ休みの日がくると何もしたくない。ごろごろと過ごして、何かしなきゃって焦って部屋の掃除して、時間が余ったから映画見て。
そしたら思いの外感動して、ちょっとだけ元気が出たぞ。