フジロックにも出演していたArlo Parksがとても良い。
フジロックのレビュー記事を読んでいたら「ライブが終わったあと、ホールに優しさが溢れていた」と書かれており、配信を見ていたときの高揚とは違った安心感と満足感、ふんわりと柔らかい空気感でとても心地よかったのはこれかと思いました。
ステージがひまわりで溢れていて、バンドセットがおしゃれで、声が優しくてベースの音が柔らかい。16から8ビートを基本に縦がきっちりと揃っており、時間の経過が規則正しくで安心して心を預けていられる。ここが大事なのだと思います。心を安心して預けていられるバンドはそれ以外の音に意識を振りやすくなるので、細かな工夫とそれに込められたメッセージを受け取りやすい。
バンドの落ち着きつつも跳ねたリズムとボーカルの歌詞のリズムが見事に絡み合っています。このリズム感こそ、我々日本人にはあまり出せないブラックミュージックのリズム感でドラマーとしてはこの感性に憧れてやみません。
最後の曲。歌い終わった彼女はアウトロをバンドメンバーに任せ、爽やかに退場したのには痺れました。最後に残ったのは余韻と心地よさ。
ちょっと忘れられないライブでした。