アメリカ4日目、ダイナーレストラン編（日記234）

早朝ずぶ濡れゴルフを楽しんだ我々は一旦帰宅しシャワーと着替えを済ませ朝食兼ランチを食べにダイナーレストランのNORMSへ。

NORMSはロサンゼルス市内に何店舗もある老舗ダイナーで、24時間営業のお店もある。ここでご機嫌な朝食と洒落込もうじゃないか。

ダイナーレストランはアメリカ！という感じがして行きたかったところのひとつだ。この形態のレストランは様々な映画にも登場する。特に僕が好きなのは「パルプ・フィクション」でうっかり返り血を浴びてしまったサミュエル・L・ジャクソンとジョン・トラボルタがクソダサいTシャツを着ながら入ったレストラン。あれのイメージがダイナーだ。もっと言うとカリカリベーコン、目玉焼き、ハッシュドポテトが盛られたワンプレートとホットケーキ。ドリンクはミルクシェイク。これですよ。

ちょっとウンチクを述べる。そもそもアメリカ料理というものは存在しない、というと語弊があるのだが、移民の国かつ実は歴史の浅い超大国アメリカでは「伝統的な」とか「古くからの風習」というものはほぼない。アメリカ食の定番ハンバーガーでさえ、手動式の挽き肉製造機が登場し出回った1890年～1900年に一般化された料理だ。建国から200年ちょっとのアメリカは「アメリカ人」「アメリカ文化」という民族的なアイデンティティが僕ら日本人よりやや弱く、同時に「アメリカ料理」という確固たるものがあるわけではない。

ではアメリカ人は何を食べてきたのか。その答えがダイナーにある。Wikipediaで「アメリカ料理」と検索すると「アメリカ合衆国の一般的な朝食」というダイナーで撮られたであろう写真が出てくる。おっとここでwikiを調べないでほしい。ほぼ同じ写真をアップする。

どん。これです。最高。朝からカートなしゴルフで15000歩も歩いている僕の朝食に緑色は不要。

ブレックファーストコンボ、という名前だったと記憶している。基本セットは卵、ハッシュドポテト、カリカリベーコン、ウインナーとホットケーキ。前日に食べたステーキが感動的に美味かったのでここでも追加オーダーしてみた。カリフォルニアのステーキはやっぱり美味いな！お肉自体がめちゃめちゃうまい。肉は赤身だよ。

オーダーする際、卵はスクランブルエッグかサニーサイドアップ（目玉焼き）を選ぶことができる。サニーサイドアップ。おひさまに例えた焼き方。センスがある。思いの外半熟でろでろの状態で出てきた。アメリカ人は生卵は苦手（というか生卵は衛生的に日本でしか食べられない）と聞いたことがあったのだが。ちょっと気にしていたら「調理してあるからね」の一言で片付けられてしまった。ケチャップをかけるならスクランブルエッグのほうが食べやすいかもと思ったが、これもやはり卵自体の味が濃くて美味い！ハッシュドポテトに絡めて頂く。最高だよカリフォルニア。

日本でハッシュドポテトというとだいたい朝マックのセットに出てくる衣がないコロッケみたいなあれを想像するが、これが本当のハッシュドポテトらしい。刻んだ芋をシンプルに塩だけで焼き固める。焼面カリカリ中身ホクホクで、すこーしだけサクっとしている。これがうまい。何度も言うがアメリカ（カリフォルニア）は素材が美味い。芋が美味いのよ。卓上のハインツケチャップをぶっかけてガツガツいだたく。

ミルクシェイク。これが飲みたかった。めっちゃ美味しかったです。グラス山盛りのシェイク。横のシルバーカップは何かというと「おかわり」です。たっぷり２杯分。最高でしかない。これもまた牛乳が美味いのか、あまり甘くないのに味が濃くてズビズビ飲めてしまう。もうマックシェイクに戻れない身体になっちゃったねぇ。

イメージ的には標高高いところにある高原牧場の生搾りの牛乳くらい味が濃い。日本で市販されているソフトクリームは脂肪分だかを添加しているみたいです。

カリフォルニアは素材が本当に美味い。肉も、芋も、卵も、牛乳も、それ自体の味が濃くて美味しい。これは何度も、永遠に言い続ける。本当に美味しかった。

ホットケーキは卓上にあるシロップがかけ放題なのでびったびたにして頂く。ユーコン川の大泉洋のようにおっほぉ～～～甘いですね！と言いながら血糖値とテンションを上げていこう。別席で信じられない量のフレンチトーストを食べていた家族はこれでもかというくらいにシロップをぶっかけていた。大量生産大量消費。相変わらずすごい国だ。

ダイナーはレストランの形態なのでチップを支払う。レストラン（チップ必要）とファストフード（チップ不要）の違いは番外編で述べる。ああ、今思い出してもNORMSは大満足なダイナーだった。あのシェイクはまた飲みたいし、あの朝食をモリモリ食べて一日をアクティブに過ごしたい。