よねろぐ!

新潟県上越市で活動中のサポートドラマー。音楽から超どうでも良いことまで幅広くカバー。美味しいものはすこしだけ。

アメリカ5日目、LAS VEGAS編3部「シルク・ド・ソレイユO」(日記238)

シルク・ド・ソレイユOシアターに到着した。

ラスベガスにシルクドソレイユのショー(厳密に言えばサーカス)はいくつかあり、「KA(カー)」や「MYSTIA(ミスティア)」は僕でも名前くらいは聞いたことがあった。他にはラスベガス上陸編の記事で偶然写真を撮っていたホテルMirageでの「ビートルズLOVE」、実は翌日見る予定の「マイケル・ジャクソンONE」、そして今回見ることができた「O(オー)」だ。

Oはステージ上の床がプールに変形したりまた床に戻ったりする。何を言っているかわからないと思うが全くその通りの事が起こる。

幕の向こうが奥行きの広いステージになっている。劇中曲はすべて生演奏らしい。

ステージ左右の部屋では右がチェロ、バイオリン系とコーラス、左がサックス、ベースと奥の方にキーボードが見えた。

ステージ前から客席を望む。天井めっちゃきれい。中央のぐるぐるも舞台装置のひとつでした。1000人くらい入るんじゃないかしら。ここから少し客席を歩きシアターツアーをする。

うっすらと音楽が流れているのでスピーカーを探す。むき出しのスピーカーがなかったのでなかなか見つからなかったが、演奏部屋の真横、白っぽい壁に見えるところに埋め込まれていた。

音響卓。よく見るとメモが貼ってあります。

生演奏といっても完全に別室で演奏しているのでいわゆる中音はないし、ステージには返しのモニターも設置されていない。客席へ向けたスピーカーは前述の通り。音質は良い意味でのCD音源でした。完璧すぎて腰抜けた。

開幕15分前、2人のピエロが客席を歩き回り、コミカルにお客さんを軽くいじっている。こうやって着席を促している側面もあるのかもしれません。

さていよいよ開幕です。開演中は当然ながら写真、動画撮影禁止。それでもスマホ向けてるお客さんにはスタッフがブルーのライトを当て警告してます(気持ちはわかるが注意されている人が多くて海外って感じがしました)

感想としては「すごすぎてこっちの理解と認識が間に合わない」でした。一気に書きます。

ステージが広くどこを見ていいかわからないくらいダンサーたちが色んなところでぐるんぐるん回ってる。悪そうな格好した手足の長いピエロがかっこいいなとか、うおおさっきまで床だったのにもう水張ってる!ってなったり、でかい船の骨組みみたいなので何人もぐるんぐるん回ってたり、水に飛び込んだり、水から出てきたり、英国近衛兵のような執事のような黒子さんがキビキビ動いてたり、影でアフリカ!?ってなったり、人が燃えてたり、ああ、曲めっちゃかっこいいななって思ったり、うおお人が落ちてきた!ってなったり、うっわベーシストかっこよって思ったり。右から左から人が発射されていくうおおすげぇ!

と、見るのに忙しいくらいすごいショーでした。幻想オブ幻想。語彙力なんて追いつくわけ無いじゃんシルクドソレイユだぞ。

閉幕直前は写真撮影OK。ダンサーさんたちが挨拶をしてくれる。

一応のストーリーラインはあるっぽくて「赤い布を追いかけていろんな幻想の世界を巡る」的なお話のようです(帰り道で感想戦をした結果判明)アリスのような、オズの魔法使いのような、日本人にはちょっと分かりづらいストーリーだと思う。

主人公っぽいお兄さんが赤い布を掴みかけるんだけどなかなか掴むことが出来なくて、それを追っている間にいろいろな世界へ行ってしまう。赤い布は舞台装置で方方へ飛んだり女性のダンサーさんがひらひらさせながら逃げたりするんだけど、これが愛の比喩表現なのか夢を掴み取れ的な比喩表現なのかちょっとわからなかったけども。それを追いかけている間、他のダンサーさんたちのアクロバットが凄まじくてストーリーとか関係なく凄い凄いの連続で。

そんなアクロバットの連続だとこっちが疲れるというのを見越してかちゃんとコミカル担当のピエロがいて、その人たちのひとコマは面白かったです。このコミカルがぎりぎり不気味と競り合う感じも絶妙な気持ち悪さがありました(褒めてる)

ベーシストさんがかっこよかった。シルエットでもわかる「玄人」み。

それにしても劇中曲がかっこいい。YouTube Musicに公式のサントラがあるのでぜひ聞いてみてほしい。特に「O」という曲が良かったです。この曲を聞くと心は何度でもシルクドソレイユに帰ることが出来る。自分の内側に染み渡るような、これが感動的ってことなんじゃないでしょうか。

クロバットとかストーリーラインでの感動より音楽による感動、琴線の触れが強かったです僕は。泣くとかではないんだけど、異世界に吹っ飛ばされてる体感、みたいな。またラスベガス来よう、って思うことができています。

閉幕。みんな沈んでいきます。中央の両手を広げてる人が「赤い布」を追いかけている役の人でした。ということは主人公さんはこの人。この「ああ、終わってしまう」な寂しさがありました。

世界一のショーはとんでもない情報量でとんでもなかったです。これがシルクドソレイユ。丹田にじわりと重く染みるような体験したことのない感動がありました。

 

消化しきれない感動と感覚を抱えつつ「ウーム」と悩みながら夜のラスベガスを歩く。この時点では僕は何に感動をし、何を得ることができたのだろうかとまだ把握できないでいました。

夜のホテル「フラミンゴ」。ISSEIや姉と感想戦をしながら歩く。そしてさっき述べた「赤い布」についてのストーリーラインに気づき、だんだんと感動した部分が明確になってきたのでした。うん、やっぱりシルクドソレイユはすごい。すごい、が飽和しているんだ。

「シーザーズ・パレス」のカエサル像。でかい。

うん、うんと頷きながら、自分が経験したことのないショーで経験したことのない感動を得た実感がだんだんと湧いてきた。

多分、ショーを見てすぐに理解できて「なるほど」などと思ったならばその感動はじきに忘れてしまうだろうと思う。けど、この晩見たシルクドソレイユはこの記事を書いている時ですら何度も思い返すことができるし、その度に地を固めるように感想が積み上げられてくる。

そして「また見たいな」と思い始めているのが「何より」なんです。きっと。

そんなことを考えながら、ラスベガスでみんなが飲んでいるスラッシュドリンク「FAT TUESDAY」を飲む。もちろんアルコール入りにプラスしてホワイトラムのショットを追加した!これで僕もラスベガスパリピの仲間入りだ。ラスベガスではみんながこれを飲んでいる。甘くて冷たくて強いアルコールに脳がクラっと来る感じがたまらない。これを飲んでやっと現実に戻った気がした。

僕が買ったのはショートサイズなんだけどマックドリンクのLサイズくらいあります。この上にさらにでかい壺みたいなサイズのもあった。これを常飲しているベガス人たち狂ってる。

 

さてラスベガス初日はこれで終了。Oの感想は良い意味でしんどかったです。なぜかってすごすぎて。語彙力が追いつかない。

明日は朝からごきげんな朝食兼昼食、ラスベガスへ来たらこれを食えでおなじみの「バフェ」を体験し、昼間のベガスを歩きショッピングを楽しみます。

食べ物のこと書いてるときが一番筆が進むんだよな!

楽しみにしててくれ!