よねろぐ!

新潟県上越市で活動中のサポートドラマー。音楽から超どうでも良いことまで幅広くカバー。美味しいものはすこしだけ。

アメリカ4日目、It's a Beautiful Day!編(日記233)

この日のロサンゼルスは雨だった。

天気予報通り昨晩遅くから降り出した雨は朝になっても止むことはなく、ロサンゼルスの街は珍しく濡れていた。僕たちは早朝ゴルフに勤しむべく早起きしたのだが、あいにくの雨に(どうする...?)状態ではあったものの「ここはアメリカ!前に進もう!」と、とりあえずゴルフ場へ行ってみることにした。

ロサンゼルスは気持ちを前向きにさせてくれる。

ここまでのブログ内で何度か述べたが、本当にカリフォルニアは雨が降らないらしい。当然みんな傘を持っていない。すれ違う人は本当に誰も傘をさしていない。なんかパーカーのフード被って自転車乗ってる人とかいるんだけど本当にそれで良いの?という感じがした。ゴミ袋を被って歩く浮浪者も見かけた。これが我々に与えられた福音となるとも知れず。僕らはゴルフ場を目指した。

向かった先はChester Washingtonゴルフコース。

日本でゴルフと言うとやや格式高い雰囲気があるが、アメリカでは週末にちょこっとやるスポーツの感覚らしく、ユニフォームも襟付きでなければだめというような縛りもほぼない。(格式高いコースも当然ある)この日の僕の服装もスキニーズボンに寝巻き用に持っていたフットサルで着るシャツ。それでOKだった。コースを回る値段も日本に比べて安価で40~50$くらいだったと記憶している。

ゴルフ場に到着。豪雨。しかしカートの使用はできないものの、コース中止ではないらしい。受付のスタッフが「...君ら、やるの?」みたいな半笑いで見ていた気がする。他のお客さんもニヤニヤしていた。そこら中に水たまりができているがとにかく前向きなマインドになっている僕らは決行を決意。そこでさっきすれ違った浮浪者のコーデを思い出す。ゴミ袋被ってやればよくね?

やったさ。写真はこの旅をアテンドしてくれたISSEI。ゴルフも上手いナイスガイ。

この雨でコースに出ているグループは僕ら2人と大音量で音楽流しながら回ってたパリピカリフォルニア人2人だけ。途中すれ違ったパリピが両手を上げて「It's a Beautiful Day!」と叫んでいた。ああ、なんて楽しいんだ。

コーススタートが7時過ぎ、だんだん天気は回復してくるらしい。そこまでゴルフコースを回った経験がない僕だが、Chester Washingtonはコースの左右が広いという印象を持った。上越でいうところの米山水源の広いホールがずっと続く感じ。あと隣のホールとの境界に木が少なく、パリピたちのボールがこっちのフェアフェイに普通に入ってきやすい。でも全然フランクで、そんなことは気にしない。やっぱり大陸は違うぜ。コースが広いとスライス癖のある僕も安心して打てる。

雨が降ったり止んだりの午前中。びちゃびちゃに水没したゴルフシューズでカートなしで歩く。15000歩ほど歩いたらしい。途中「コヨーテ注意」の看板があるあたりたまらなくカリフォルニアという気がした。

もともとベストスコア128のど下手な僕。この日は150から先を数えるのをやめたが、カリフォルニアでゴルフをするという夢も叶ったし、誰もしたことのない希有な経験をできたことに大満足な一日だった。

 

「一日だった」と書いて締めくくった気になっているがホールアウトの時間は10時くらい。早朝から動いたのでまだまだ一日は始まったばかりだ。このあとは一旦家に帰りシャワーと着替えを済ませた後、朝食とランチを兼ねたダイナーレストランへ行く。

ロサンゼルス旅もそろそろ4日目の折り返し。惰性でなんか終われない、まだまだ大きな山場が続くぞ。旅の振り返りにお付き合い願いたい。

アメリカ3日目、This steak is BOMB!!編(日記232)

テメキュラからの帰り道、赤ワインをたっぷり楽しんだ僕たちは「夕飯はステーキが良い!」というテンションになり道中にあるLONGHORNというステーキハウスへ入った。店頭のオブジェにあるように長い角という意味だ。

カリフォルニアのステーキハウスチェーンで有名なお店が3つある。今回入ったLONGHORN、後日入るBLACKANGUS、そしてOUTBACKS。ぶっちゃけOUTBACKSはお肉もサービスもハズレらしいので最初から候補に上がっていなかったが、LONGHORNはアテンドしてくれた姉夫婦も前から気になっていたということ。

アメリカのステーキ、対戦よろしくお願いします。

の前にちょっと時間調整。

やっぱりみんな考えることは一緒でワイナリー巡り後のステーキハウスLONGHORNは混んでいた。30分程度の待ちということですぐ向かいにある公園を歩く。実はこの公園はテメキュラと鳥取県の中山市(大山町?)と姉妹都市を結んだ記念の石碑がある公園だ。オブジェとしての鳥居もおいてあり、くぐることもできる。ちなみに水の張っている池はカリフォルニアに来て初めて見た。雨が降らないのだ。

DUCKS。この人たちもアメリカ生まれカリフォルニア育ち。

それにしても良い公園で、水辺を一周散歩することができるようによく整備されている。ちょうど夕暮れ時、犬の散歩をしている家族がいた。そしてこのちょうど対岸には軍人の記念碑もあり、テメキュラから出兵した人たちの名前が刻まれた石版がたくさん敷き詰められていた。こういうところも愛国心の国だと感じた。

YONEZ ROAD。ちょうどこの交差点を隔ててステーキハウスLONGHORNとさっきの公園がある。運命感じちゃう。

ふと、カリフォルニアの居心地の良さは我々の住む新潟と同じく「夕日が沈むから」なんじゃないかと思った。一日の終りに一番輝く。地球の同じ側を見ているような気がしてなんか安心する。

さて、そろそろLONGHORN入店の時間が近い。いよいよ、本場のステーキ登場です。

どかん!出ました。Tボーンです。

ステーキのサイズはすべてオンスで表示されている。16進数、16オンスで1パウンド、1オンスは28グラムちょっと。だいたい12オンス(約340グラム)か16オンス(約450グラム)がスタンダードらしい。食べきれないときは無理せずTo Go Boxをもらおう。今回注文したTボーンは骨の重さ込みで20オンスと書いてあったと記憶している。骨を抜いても可食部は12~16オンスくらいなのだろう。Tボーンは3種類の部位のお肉が楽しめる。

実食。脳が震える。赤身肉がとにかくジューシーでめちゃめちゃうまい!そして柔らかい!日本では霜降りのお肉が高級だが、カリフォルニアでは赤身肉が高級なのだ。そしてこの赤身肉が極めてうまい。臭みがない。こんな肉食べたことない。正直、食べたり飲んだりするのが好きな僕は舌が肥えていると思い込んでいたが、このステーキはまじで美味かったです。食えば食うほど腹が減るんだ。

LONGHORNのお肉は加工から調理までの工程で一度も冷凍していないのだそうだ。そして冷凍しないということは生産地からお店までの距離も短いので、新鮮なお肉をジューシーに提供することができる。これも脳が震えるくらいの美味しさの秘密なのだと思った。お肉が喜んでるわ。

ステーキを頼むとサイドディッシュを2つ選ぶことができる。ブロッコリーやアスパラなど野菜のグリル、数種類のサラダ、マッシュポテトなどの芋類。今回はシーザーサラダとスタンダードなマッシュポテトをチョイス。パンは何も言わなくても付いてきました。ドリンクはこの旅でドハマリすることになるビール、ブルームーン。カットオレンジが浮かぶ爽やかでフルーティーなビールだ。お肉によく合う。ちなみにビールもオンス表記だ。

アメリカ旅行では生野菜を食べる機会が減る、とよく聞くがここではサラダもドカンと大量に出てきた。生野菜も新鮮でうまい。本当にカリフォルニアは肉とか野菜とか、芋とか牛乳とか卵とか、そういう素材がめちゃめちゃうまい。味が濃い気がする。

 

ここでチップについてよく理解できたアクシデントが起きたので紹介する。

席に案内された際、サーバーの女性(元気で明るいおばちゃん、確かアシュリーという名前だったと記憶している)が「このテーブルを担当するアシュリーよ!よろしくね!メニューを選んでてね!また来るわ!」みたいな感じでめっちゃ明るく声をかけてくれた。しばらくしてアシュリーが戻ってきてオーダーを取り、ステーキの焼き方もレアとかミディアム・レアとかも全部オーダーした。

で、ステーキが来たのだが姉のお肉がミディアム・レアをオーダーしたのに明らかにウェルダンで来てしまっていた。するとアメリカ在住歴が長い姉夫婦はすぐ、再び通りかかったアシュリーに声をかけ、焼き直しをお願いしていた。

ここでまず日本人的な、というか僕だったら(まぁウェルダンも変わらんか)と気にせず食べるのだが、オーダーと違ったものについて普通に指摘し、取り替えてもらう。それらの行為に嫌味っぽさがない。当然アシュリーも「あら!ごめんなさいね!すぐに取り替えるわ!」と嫌な感じなく受け入れる。(ああ、個人の正当な主張をしている...アメリカだぁ)と思った。ここからだ。

アシュリーはキッチンに向かって「私の大事なお客さんが待っているから!早く焼き直して頂戴!」と結構な勢いで訴えていた。ここで感動したし、チップ制度の本質を見た気がした。

テーブルのサーバーというのはそのテーブルに座ったお客の満足度についての一番の責任者なのだということ、そしてその責任感に対してのチップなのだということがとても良く理解できた。そしてアシュリーのお陰で迅速に焼き直されたステーキにはブロッコリーの付け合せがサービスされていた。

彼女は彼女が持つ権限をフルに使って僕たちの満足度を高めてくれた。それが彼女の責任であり、チップとは彼女によって高められたサービスに対する正当な報酬なのだ。

これは馴染みのないチップ文化について納得されられた、とても重要なアクシデントだったと思う。

よく「アメリカは日本よりサービスが悪い」と聞くがとんでもない。アシュリーのように強い責任感と個人の持つ権限をフルに使って良いサービスと提供してくれる労働者は多いと感じた。穿った見方をするべきではない。確かにアメリカはガサツな部分も多いが、労働者としてしっかりと責任を果たしている面を強く感じた。アメリカ、と言っても広いので一概に言えないが、カリフォルニアの飲食店で悪いサービスだったところは正直あまりなかった。

見習うべきは見習おう。片方の良い部分を褒めるために他方を貶める必要はないのだ。

さて食事に戻る。

ロサンゼルスに来たらロブスターを食べたいと思っていたが、まさかステーキハウスにもあるとは思わなかった。ロブスターは一匹どかんと売られることが多いが、結局可食部はテール部分だけなので海辺のレストランとかで食べても観光地価格でコスパが悪いらしい。

が、ここはステーキハウス。頭をつけるという無駄はなくロブスターテールのグリルとして普通の価格で楽しむことができた。ブリッブリのでかいエビで口の中を満たされるのって幸せだな。ぶりんぶりん。バターソースもうまい。

LONGHORN、とても素晴らしいレストランでした。対戦ありがとうございました。最高のお店で、最高のステーキだった。

この日はここで終了。翌日もまたファンタスティックな一日を過ごす。カリフォルニアは基本的に雨が降らないが、雨の中でゴルフをするという稀有な体験をするぞ。また、アメリカらしいダイナーレストランも堪能する。

楽しみにしててくれよな!

アメリカ3日目、朝食~ワイナリー編(日記231)

昨日は最高の1日だった。が、今日もまた最高の1日を過ごすことになる。3日目も極めて好天。最高の気分だ。日差しは暖かく、カリフォルニアの風は乾燥していて気持ちが良い。全くストレスを感じない温暖な気候は日本(特に新潟県)に住む僕にとって羨ましく思える。夏はめちゃめちゃ暑いらしいのでカリフォルニアは4月がベスト気候かもしれない。

さて、この日の朝食はタコベルへタコスを食べに行くことにした。タコベルは東京と大阪にも進出している。

ウヒョーーーー!タコスだタコスだ!僕はタコスがめちゃめちゃ好きだ。トルティーヤ買ってきて家で作るくらいに好きだ。冷たくて温かくてすっぱくてしょっぱくて辛くて美味い。スタンダードなタコスの他にメキシコピザ、ケサディヤ、ブリトーを注文。トルティーヤは基本的にソフトタイプが好きだがメキシコピザのような揚げられたサクサクのトルティーヤも美味かった。「タコス好きとか言ってるけどこれは本物のメキシカンタコスじゃない!」という原理主義な諸兄に朗報。この旅ではメキシコ系移民のメキシコ系移民によるメキシコ系移民のためのタコス屋に行くし、メキシコ系アメリカ人がホームパーティーで振る舞ってくれたタコスも食べる。旅の足跡を共に辿ってくれ。

アメリカ本土に展開しているタコベルにはマウンテンデューのタコベル限定フレーバー、バハ・ブラストが置いてある。普通のマウンテンデューよりキリッとした飲み口でホットソースをかけたタコスとよく合う。エメラルドグリーンに輝くドリンクは見た目にも美しい。もちろん皮肉だ。

タコスとメキシカンピザの具材は同じなのでほぼ同じ味、ケサディアとブリトーはチーズとチキンが入っていた。基本的にトルティーヤと同じような具材を使いまわしての料理になるので味の変化はそこまでないものの、熱々のトルティーヤに包まれた具材と新鮮野菜を一気に頬張ったときの多幸感は何物にも代えがたい。

お腹もいっぱいになったところで一路、カリフォルニアワインの産地、テメキュラへ。日差しが強い。砂漠の大地なので山や丘に木が生えておらず、背の低い低木かブッシュがあるばかりだ。どこまでも続く大地。フロンティアを感じる。

日本と決定的に違う景色なのがこれだと思った。木がないのでトレッキングコースがどこからでもよく見え、登山中の景色も良いんだろうなと言ったら「日陰と水場がないから普通に脱水で死ぬ」らしい。空が高くて広い。

フリーウェイは4車線+有料の車線が1本か2本。アメリカはでかい。カプールレーンという2人以上乗車かつお金を払えば通勤ラッシュの混雑でも渋滞することなく走行できる車線がある。もしかしたらロサンゼルス市内か近郊だけか、テメキュラへ行く道中はなかったかもしれない。不確かな情報で申し訳ない。ちなみにこういう有料レーンでも勝手に素知らぬ顔で勝手に入ってくるやつはいた。

今日も青空に星条旗がはためく。この国の国民でよかった、という感情がどこからか湧いてくる。フリーウェイからこのサイズ感で見れるってどんだけでかいのよ。それにしても星条旗はよく見た。一般企業でも大きな星条旗を常に掲げているようだし、普通の家でも祝日でもないのに星条旗を掲げている家はたくさんあった。なんならピックアップトラックの両脇にミニサイズの星条旗をはためかせ星条旗を車にプリントしてるスーパー愛国者もいた。

そういえばこの旅を通して車はものすごい台数見たが、バイクはそこまで見かけていない。ルート66のような大陸横断の道路へ行けばたくさん見れるのかもしれない。

テメキュラのワイナリー、WILSON CREEK WINERYに到着。草花の華やぎが素敵すぎた。後でわかったのだが日光の可視光線が日本と違うらしく、色が鮮やかに見えるらしい。日本の車の塗装と海外の塗装が若干違うのはそのせいだとか。「草花の色彩が鮮やかで、大地のエネルギーを感じるんだよカリフォルニアは!」と友人に語ったら「スピってる」と一蹴された。それにしても色彩が鮮やか、風が爽やかでなんとも気持ちの良い気候だ。日本晴れはカリフォルニアにあったのかもしれない。

WILSON CREEK WINERYは家族で経営しているワイナリーだ。写真を見てほしい。

中央に座っているグランドマザーは90歳。今でもワイナリーの裏手にある家に住んでいて、たまに犬と一緒にワイナリーに出てきてお客さんと話したり陳列のチェックをしているそうだ。アットホームさを感じつつ、実はかなり大きな企業として運営されているワイナリーがここの特徴だ。優秀なスタッフも多い。

カリフォルニアの太陽に温められた地面で育ったぶどうを使ったここのワインはとても美味しかった。

広大なブドウ畑。風を感じる。ヤギが放牧されていた。あえて写真に映さなかったけど、この写真の左側にオーナーのグランドマザーが住んでいる家があります。

WILSON CREEK WINERYは大きな建物が2棟あり、ひとつがショップと試飲カウンターのスペース(かなり広い)、もうひとつがレストランになっている。試飲カウンターはお客さんの入具合に合わせて逐次開放されるようになっており、たぶん200~300人位入っても対応できるのではないかと思うくらい広かった。2棟の間は日よけのテントや椅子、テーブル、ソファーが並べられているテラススペースになっており、試飲でもらったワインを飲みながら寛ぐことができる。とても居心地の良い空間だ。また至るところに水が常備されており、いつでも口直しができる。

テラス内にもドリンクカウンターがあり、軽食やワイン、カクテルも購入することができる。今回は試飲スペースでたくさん飲ませてもらえたので別に購入はしなかったが、近所にあれば無限に通ってしまう気がする。ワインをシャーベット状にしたカクテルを飲んでいる人を多く見かけた。軽食、と書いたがなんとかグリルと書かれた看板があった。普通の食事もできるのかもしれない最高かよ。

草花の華やぎと人の賑やかさ。地上の楽園とはこのワイナリーのことなのかもしれない。

さて店内の試飲カウンターで楽しむ。今回のサーバーはロザリオという明るくて美人な女性だった。ロザリオは何十人というお客を丁寧かつ無駄なくテキパキと捌いていた。こっちのグラスが空くと気づいてくれるし、別のお客さんの具合もチェックしながら軽快なトークで楽しませてくれた。日本にも来たことがあるらしく、SAKEが好きだそうだ。ロザリオの特技であるスパークリングワインのマリアージュの動画は僕のX(Twitter)を参照してほしい。2種類のスパークリングワインをその場で合わせてくれる。最高の一杯だった。

WILSON CREEK WINERYはワインの種類も豊富で赤、白、スパークリング、デザートワインの中でも重いもの、軽いもの、甘さ、渋さなど様々な種類を楽しめる。基本的には4~5杯楽しめる試飲チケットを購入し、1杯提供される度にサーバーがチェックしてくれる仕組みだ。同じ赤ワインでも飲み比べができるので、これ!という1本に出会える。ちなみに僕はデザートワインを2本買った。

この試飲グラスはお土産に持ち帰ることができる。これで日本に帰ってもロザリオのことを思い出しながらカリフォルニアの恵みを楽しむことができるな。ロゴのデザインも素敵だ。

至福。最高の時間が流れる。このあとテラスのステージでバンドのライブを見ることができた。まさかのJourneyのDon't stop believin' 晴天に応えるような爽やかでノリの良い名曲だ。気分は最高潮。音楽と陽気な人々、過ごしやすい気候、ワインを楽しむ大人と駆け回る子供たち。この空間のどこを切り取っても楽園そのものだった。

飲むだけ飲んで楽しんだのでここで一旦ワイナリー編を終わりにする。この日はこのあともう3ターンほど動く。ここまででまだ2日半しか経っていない。

次の記事はいよいよカリフォルニアのステーキが登場するぞ。楽しみに待っていてほしい。

アメリカ2日目、ドジャース開幕編(日記230)

ロサンゼルスからダウンタウンを通過するところから話を始める。今日の目的地はドジャー・スタジアム。大谷翔平と山本由伸が所属するロサンゼルス・ドジャースカーディナルスの開幕戦だ。


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スタジアムへ向かう途中、通り過ぎたダウンタウンは見るからに治安が悪く浮浪者が多かった。しかしこれは決してネガティブなイメージばかりでない。彼らは彼らなりに居心地が良いところを選んで生活しているのだ。そしてこのダウンタウンの高層ビルの下の空間が彼らにとって居心地の良い空間なのだろう。ここはアメリカ、カリフォルニア。どう過ごそうが彼らの自由。そして彼らのしぶとさから数日後に我々は天啓を得ることになる。そのエピソードはまた後に述べる。


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スタジアムが近づくにつれユニフォームを着たサポーターが増えてきた。いよいよだ。僕もこの旅をアテンドしてくれた姉夫婦もオオタニサンのユニフォームTシャツを着用している。野球を楽しむにはみんなと同じ色に染まらなきゃ。

スタジアム周辺の交通状況は最悪と言って良い。曰く、何も考えずにスタジアムを作り何も考えずに駐車場を作ったからだそうだ。ものすごい渋滞。この辺りから諦めて歩く人達もちらほら見受けられた。また割り込みする車、バス専用レーンに入り込み新たな渋滞をつくる車など「そういうところだよ」という動きをする車が目についた。一応、トランスポートセキュリティという警察(?)も配置されていたがやるやつはやるのだ。


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ゲートに到着。さすがドジャースのホームスタジアムだけあって、周囲の民家やお店はお祭り騒ぎだった。軒先でDJやってるメキシコ系の一団がいたり本物か偽物かわからないキャップを売ってる黒人がいたり見るものに困らなかった。ファンが着ているユニフォームは大谷翔平とベッツが多く見受けられた。写真の交差点で待っていた10歳くらいの男の子はWBC日本代表の大谷翔平ユニフォームを着ていて痺れた。他にも日ハム時代の大谷ユニフォームを着ているファンもいた。

大谷翔平は現地でもすごい人気なのだ!

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到着!試合開始までまだ時間はたっぷりある。ものすごい熱気だ!これがドジャースのホームゲーム。ファンが多い。

試合開始まで周囲を散策する。ビール、ホットドッグ、グッズ。球場はこうでなくちゃ!というラインナップのお店がたくさんあった。その中でどういうわけか日本のビール、キリン一番絞りが売られていた。カリフォルニアで流通してるのかしらとよぎったが、この日以降、見ることはなかった。グッズはスタジアム入口のショップで買うより客席外周の露店を見たほうが早いと思う。そして物によってはロサンゼルスのスポーツショップでも普通に買うことができる。

ああ、ここに居る奇跡。感謝しながら存分に楽しもう。


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星条旗カリフォルニア州旗が立派にはためく。

この日は開幕戦であり退役軍人の感謝デーということだった。ここでものすごいことが起きる。国歌斉唱の際に空軍の編隊飛行がスタジアム上空を舞ったのだ!これの動画は僕のXを参照してほしい。現地の盛り上がりと熱気は凄まじかった。

 


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アメリカのこういうところに痺れる。愛国心がピークになる瞬間と航空ショーを融合させることで感動を最大限に増して、熱狂を促す。日本人の僕でさえ、この国の国民(!?)で良かったと思わせられる圧倒的で完璧すぎる最高のエンターテイメント。こういうところから個人の自己肯定感に繋がってくるのかもしれない。見習わなきゃいけないと思いました。日本を蔑むつもりは毛頭ないが、アメリカは今日何かの祝日?と思うくらい星条旗がそこら中にはためいている。そして広大な青空にはためく星条旗を見ただけで、幸福感というか、魂が震えるというか、圧倒的な国家への愛国心が芽生えてくるのだ。この感傷はこの旅をしている間、ずっと持つことになる。


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さて大谷の初打席。先に出塁していたベッツの走塁に迷いが生じた打席だったが塁を進む大谷の足の長さは3階席からも十分に堪能できた。そしてドジャースの打線は強すぎた。一時、ベッツの打率が7割ジャストになった。パワプロか。

ぱっと見、空席が多いのは試合開始しても渋滞にハマってまだスタジアムにたどり着けない観客が多かったのだ思う。結局、席が埋まったのはゲーム中盤くらいからだったと記憶している。ドジャー・スタジアムの交通状況の悪さは帰りに思い知ることになる。

今シーズンからだろうか、ピッチャーの投球に時間制限が設けられたのは。これは厳しいルールだと思う。試合はサクサク進み、TV中継とか時間が限られるツアーのお客さんとかには嬉しい仕様なのだろうが、どうも普通に見に行っていた僕らからしたら面白みが減った気がした。そしてピッチャーが苦しそうだ。この日のドジャース先発はタイラー。長身で長髪。丁寧な投げ込みで好調を感じた。

 

球場メシの時間だ。ドジャースホットドック。ケチャップとマスタードを豪快にぶっかけて頂く。パンの表面がサクッとしててうまい!アメリカ人はサクッとしたクリスピーな食感が好きなのだそうだ。そういえばハンバーガーはよく食べたけどホットドックはここで食べたっきりだったな。まあ良しとしよう。僕は今、人生で最高の時間を過ごしている。球場のような限られたスペースで食べるものとしてホットドックは優秀だ。セッティングさえすれば片手で食べることができる。ビールと一緒に頂く。最高の気分だ。

それにしても野球場ってのは日本もアメリカも変わらず楽しい場所だな。酔っ払ってビールこぼすやつもいるし、外野スタンドの応援団は見ていて楽しいし、野次を飛ばすおっさんは国籍問わずいるな。Take me out to the ball game!球場オルガンに合わせて叫ぶCHARGE!も楽しかった。

そしていくらビジターゲームとはいえ、カーディナルズのプレーに一切の音楽やリアクションがないのはかなりきついと思った。スタジアムは青一色。ヒット売ってもブーイングすらなく、ほぼ無視。ここまでビジターに厳しいのか。それでもカーディナルズファンは3人くらいすれ違ったと思う。

スタジアムのことをもう少し話す。基本全席指定なのだが、空席があると立ち見チケットのハイエナたち(大体酔っ払ってる)が素知らぬ顔で座る。しかしそういうハイエナをおっぱらうスタッフがちゃんといて、セキュリティしている。このスタッフが気づかなくても周囲の人、特に後ろに座っている人がだいたいチクる。高いチケット代払って見ているのだ、容赦はしない。

で、僕のちょうど後ろに座ってたハイエナが告発され、立ち去る際にビールを盛大にこぼしていた。こっちに被害はなかったものの、その後来た本物のリザーブ客の女性が僕に対して「このビールは私じゃない、本当よ、あの勝手に座っていたやつがこぼしてどっかへいってしまったの、信じて!」と自己の正当性を必死に訴えていた。この女性は全く悪くないので当然謝らないが、その余計に謝らず正当性を訴えるという行為が「アメリカだな」と思った。僕は英語が話せないので「全然大丈夫だぜ!大谷は最高だな!」みたいなことを話した気がする。多分伝わってない。

ゲームセット!ドジャースが7-1で勝利。上位打線の繋がりとエースの好調で盤石な勝利を得た。ベッツ→大谷→フリーマンはエグいって。

帰路。駐車場までもドジャースファンはお祭り騒ぎだった。レッツゴードジャースのファンファーレで賑わう。日本のメディアが何社かいたが特に映りたくもなかったのでスルーして車へ向かう。すでに大渋滞。が、こっちは大谷の試合をドジャー・スタジアムで見れた実感に脳が破壊されていたのでむしろこの時間をじんわりと味わいたいくらいだった。さっさと家に帰ってしまえばこの実感を失うような気がして。

とにかくこの日の「ドジャー・スタジアムに来た!」という経験は僕の人生のランキングトップに確実に入る。いや、そんなランキングがあるならこのカリフォルニア旅行でほとんど埋め尽くされる気がする。

 

この日は夕飯に韓国料理(なぜ...?)を頂き、まさかのゴルフ打ちっぱなしをし、帰宅した。1日に何ターンも動く、とはこういうこと。

韓国料理屋と打ちっぱなしの話は番外編にしたい。この記事はドジャースの話だけで終わりたいのだ。思い出は尽きない。

ここまで遊んでまだ2日目。あと6日も滞在します。3日目はカリフォルニアワインの産地テメキュラに行く話をする。期待しててくれ!

アメリカ2日目、朝食~ショッピング編(日記229)

2日目。今日のロサンゼルスも天気が良くて気圧が高く、過ごしやすい。空気が乾燥しているので水分は意識的に摂取しよう。肌から乾燥してくるのがわかる。

基本的に今回のアメリカ(カリフォルニア)旅行は1日に数ターン動く過密かつ時間をフルに使ったムーブメントだったため、経験値ブーストハイパワー旅行だった。この日も例に漏れず、何ターンも動いた為ブログは午前編、午後編に分ける。

朝はWendy'sのイングリッシュマフィンから始まった。塩っ辛くてウンメェ!一気に目が覚めた。Good Morning CALIFORNIA!最高の目覚めだ。Wendy'sは大きめで熱々でうまい。包み紙が銀紙なのもアメリカっぽくて良い。できたてアチアチのマフィンは飲み物がいらないくらいバクバク食べてしまった。

ここで悪ノリ発動。「マックも試してみる?」

今回の旅行では決めていたことがある。それは「制限しない」ということ。せっかく素晴らしい場所に旅行に来て機会を得ているんだ。自分の中の壁で制限してしまっては来た意味がない。誰でもできる経験ではないのだから、せめて自分はそのすべてを経験して持って帰ろうと心に誓っていた。

だからWendy'sの後にマックのマフィンも食べる!

マックのマフィン。めっちゃ普通。サイズも味も日本と同じ。むしろマックは同じ水準のものを世界に展開しているということを評価しよう。逆に考えれば世界のどこでも「困ったらマックに行けば良い」ということ。短期のロサンゼルス旅行ならあえて食べる必要はなし。この日はお昼ごろにビッグサプライズが待っていたのでこうやって朝しっかり食べてお昼は抜くか、おやつ程度に留めるという作戦を考えていたのだ。


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食後はお土産を下見するために地元のスーパーTrader Joe'sへ。Trader Joe'sは生鮮食品から日用雑貨、お酒や化粧品まですべて自社ブランドで揃えており、値段も手頃。そしてエコバッグのデザインがとても素敵なので地元民だけでなく通な観光客にも人気なスーパーマーケットだ。バラマキのお土産はここで仕入れよう。

この辺りからカリフォルニアの温暖な気候と大地のエネルギーに草木が喜んでいる気がする、と感動し始めます。この感覚はついぞ最後まで誰にも理解されなかったが、確実に草花の華やぎ方が違う。おひさまと、気圧と、大地のエネルギーが大きい気がする。


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店内。Trader Joe'sのスタッフは優しいくてフランク。渡米後初のはじめてのおつかいもスモールトークもここで達成できた。自分に自信がつくぞ。ロサンゼルスは移民が多く、アジア系だろうがヒスパニック系だろうが、白人だろうが黒人だろうが誰でも普通に声をかけてくれる。逆に言えばこっちが英語できなくてもやぁ元気?と声をかけられてしまい、困るという事態も往々にしてして発生する。しかしこれがスモールトークだ。ニコニコしながら初めてロスにきて感動している!と伝え、敵意がないことと自分はヤバいやつではないことを表現しよう。ここは個人主義かつ銃社会の国だ。ヤバそうなやつと見られたら大きなトラブルにつながりかねない。

個人主義とは個人がもつ権限が大きいということ。つまり一人のスタッフが「こいつヤバそうだな」と思ったらそのスタッフの権限でセキュリティを呼ばれやすいということ。まして言葉が通じない。君は緊急時かつ圧倒的に不利な状況で自身の正当性を伝えることができるか。トラブルに巻き込まれたくないならスモールトークはフランクな会話をやや高めのテンションで相手に伝えよう。簡単で良いのだ。

怖い話をしたが相手は明るくフランクに話しかけてくるので相手のテンションに合わせた振る舞いをすればOKだ。ちなみに滞在中、お店のスタッフと話す機会に10回ほど恵まれたがスタッフが無愛想だったのはたった1度だけだった。こいつは銃に撃たれてしまえと思った。


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さて、Trader Joe'sを偵察した後は一路フリーウェイを走りダウンタウンを超え次の目的地へ。写真中央、ダウンタウンは高層ビルが建ち並ぶビジネス街…のはずだが、往々にして高層ビルの目下地上世界の治安が悪くなるのはどういう原理なのだろうか。この辺の話はまた追って書くことにする。今回ダウンタウンは通過点だ。

今回の旅はとにかく毎日がファンタスティックだったため全体を通してどこにピークがあったのか不明だが、この日の午後は1つ目の大きな大きなピークを迎えることになる。

ロサンゼルスドジャースの開幕戦ホームゲーム、ドジャー・スタジアムだ。

大谷、由伸、待っててくれよな。日本から会いにいくぜ。

アメリカ1日目、ロサンゼルス到着編(日記228)

ロサンゼルス国際空港は何もなかった。

ドキドキの入国審査ゲートを通過してしまえば、長い廊下を抜けてゲート出口のドアを潜ると日本で言うKIOSK的な売店があって、そこで今回の旅をアテンドしてくれるナイスガイISSEIと合流。

で、すぐ出口。すぐ市内へ向かうバス乗り場と立体駐車場。本当に何もなかった。


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とりあえずランチを済ませる。アメリカといえばハンバーガーショップでしょということで地元民でも穴場のハンバーガーショップ「Farmer Boys」へ。

入国審査から30分、ハンバーガーと対決だ!

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デカい!!ドリンクカップオニオンリングがデカすぎるせいでハンバーガー本体のサイズ感が伝わらないけどめちゃめちゃデカいです。お店の名前と同じFarmer Boys Burgerのセット。パティ2枚とレタス、アボカドのワカモレ、刻んだオニオン、レタス、ベーコン、輪切りのピクルス。サウザンソースと新鮮な野菜が混ざり合ってめちゃめちゃ美味かったです。アメリカ人はみんな顎外せるんじゃないかってくらいデカい。分厚い。

持ち上げると中のソースと玉ねぎと肉汁がボタボタ落ちてくる。気にせず手を汚して食べよう。大量生産大量消費の国、アメリカ。日本の6倍くらい大きくて厚みがある卓上ナプキンは豪快に使ってよし。

食べきれなくても大丈夫、持ち帰りの容器「To Go Box」は店員さんに言えば快く用意してくれる。これは家族を大事にするアメリカ文化ともマッチしていて、マーケティング的に抜け目がない。というのは、例えばパパがハンバーガーやチップス、ディップソースを食べきれなくてTo Goで家に持って帰る。で、家族の時間のときにママや子供がつまむ。あらこのハンバーガー美味しいわね、ソース美味しいわね、どこのお店?次のホリデーに行こうじゃないか、ダディクール!となる。やはり生活や文化に即したマーケティングアメリカンドリーム成功の鍵というわけだ。

それにしても、こういうハンバーガーまじで日本に早く浸透しないかな。

オニオンリングもエグいサイズ感。そもそもアメリカ産の玉ねぎは巨大なのだそうだ。日本の料理本で「玉ねぎ1/4」とか言われると玉ねぎだらけになるらしい。

酸味のあるヨーグルト風味のソースにディップして頂く。揚げ物はソースにディップして食べるのが一般的らしいです。ザクザクの衣はスパイスが入っててバチクソに美味い。

聞いてはいたけどドリンクは飲み放題がスタンダード。PEPSIを飲んだのですが、日本のより甘い気がする。そしてこのドリンク、やっぱり日本のより加糖されていて香料も甘味料もマシマシ。良い飲み口でガバガバ飲んでると確実に体を壊すらしい。

やっぱりこういうドリンクによる健康被害が問題になっていて、子供に飲ませるのを禁止しているようだ。たしかに、ハンバーガーやオニオンリングとは違ったダメージを胃に感じる。しかしドリンクを飲む手は止まらない。真綿で首を絞めるよう、確実にこちらの胃腸にダメージを積み上げていく。

このFarmer Boysは地元民に愛される穴場のハンバーガーショップだ。待ち時間なし。空港からも近いのでオススメだ。

 

お腹いっぱいになったところで、軽くロサンゼルスをドライブ。気温は20℃ほどだが日差しが強い。みんな半袖だった。


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空が広い。そしていろんなところに星条旗が掲げられていて、愛国心のある国民性を感じた。この感傷はこの旅で永遠に持つことになる。

 

軽く見て回る程度ということでAmazon Goに寄ってもらった。Amazon Goはアメリカでの展開されている無人、レジなしのコンビニだ。


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店内へはクレジットカードと連携されているAmazonアカウントからAmazon Goの入店用QRコードを入口でかざして入ることができる。1つのアカウントで数名入れるようだが、一人ひとりQRコードをかざしてゲートを通らなければならない。

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店内はとにかくカメラが多数設置されており、誰が何をいくつ手に取ったか全て記録されあとで精算される。一度手にとってもまた戻せばノーカウントというありがたい仕様である。店内はほぼコンビニと同じようなラインナップで、お菓子、ドリンク、サンドイッチ、日用雑貨からホットドッグやトルティーヤ、ドーナツといった軽食もある。軽食のところにはさすがにスタッフがいたが、精算には一切絡むことはない。

これは画期的なサービスのように見えるが、店舗数は減少傾向だというニュースサイトがあった。本当のところはどうなのだろう。

アメリカに来て思ったことは、店員さんやスタッフとのフランクで軽い会話がものすごく多いということ。そういうカルチャーなのだろう、心地よいがこういう小売店無人というのはカルチャーと逆行してるなかもしれない。

 

さて西海岸、ロサンゼルス。こんなにも日本にある企業が当たり前に進出してるとは思わなかった。ドンキ、ダイソー吉野家、セブン。宿泊先の近くをざっと回っただけでかなりある。そして特にドンキの品揃えがものすごく、墓参り用の毎日ローソクが置いてあるくらい。納豆が冷凍だった。


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この日の夕食は台湾まぜそばと豚肉のフライ。ロサンゼルスにはこういう多文化ファストフードが多いのだ。そしてそのお店のほとんどが21時か22時に閉められる。家族の時間を大切にする文化、夜遅くまでやっている店は少ないし、都会とはいえ夜道は危険なのだ。

とりあえずここまで。

明日以降の旅も安全に過ごせるよう、祈っててくれよな!

アメリカ。出国〜入国編(日記227)

初めての海外。初めての飛行機。初めてのアメリカ!の旅行について書いていくのでお付き合い願いたい。今回は出国〜入国編だ。

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北陸新幹線上越妙高駅を出発し、東京駅→浜松町→羽田空港第3ターミナルへ。ここまでの移動所要時間が2時間ちょっとなのがまず驚きだ。9時半に上越を出て12時前に羽田空港第3ターミナルに到着。今回の旅は特に「物流の凄さ」というものを体感できた。この国内の移動だけでなく、アメリカでも要所要所で「物流の凄さ」に恐れおののくことになる。

羽田空港第3ターミナル。航空各社のカウンターがずらりと並ぶ。ここで最初のトラブル。当初ANAの飛行機に乗る予定だったのだが、何かの都合でユナイテッド航空の飛行機に変更になっていた。そしてこれが初日の行動に大きく影響してくるのである。

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お昼の12時。チェックインを済ませてしまおうと、チェックインカウンターに進む。ANAのチェックインカウンターはスタッフが日本人だった。オンラインで購入したチケットの詳細画面を見せると「これはユナイテッド航空の飛行機になります」「ユナイテッド航空のカウンターは13時半頃にならないと開かないです」と言われ、早速待ち時間が発生。空港内をプラプラすることに。

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吉野家激混み。空港内は飲食店がたくさんありシャバよりやや高めの値段設定だが最後のチープな日本食牛丼をかきこんで出国する人も多いらしい。

ひとしきり免税店やらビックカメラやら羽田日本橋やら展望ブリッジやらをぷらぷらした後、ユナイテッド航空のカウンターへ向かう。ちなみにこの時間ですらかなり楽しかった。旅立つ前のワクワク感たるや。

ユナイテッド航空のチェックインカウンターは非常にスムーズだった。初めてのチェックインで不安だったのでスタッフがいる受付カウンターに並ぼうと思ったのだが、タッチパネルのチェックインマシーンでもスタッフがアシストしてくれた。インド人っぽかったが日本語は上手かった。

このタッチパネルのチェックインマシーン、というか出入国全ての場面においてパスポートの凄さを思い知った。自分の顔写真があるページをスキャンすればほぼ終わり。メールアドレス、電話番号、アメリカでの滞在先住所を入力するくらい。この辺はエスタ申請で慣れてるもんね。無事にチェックイン完了。

 

さて、ここで航空各社が変更になったことで生じたトラブルについて書く。飛行機の時間は19時台だったがお昼すぎに空港に来た理由はとにかく早めにチェックインする必要があった(初めてだし)というだけでなく、ANA国際線ラウンジでくつろぎながらタダ酒でもかっ食らおうと企んでいたのだ。ANAラウンジは通常、ビジネスクラス以上とかカードのグレードが高いとかマイル会員とかしか利用できないのだが今回、アメリカ旅行をアテンドしてくれたナイスガイISSEIからありがたいことにワンタイムパスをもらうことができた。これを使わない手はないとANAラウンジへ向かったものの、ユナイテッド航空の搭乗者は使えませんとのこと。

航空券はANAで買った(オンラインの予約券にもALL NIPPON AIRWAYSって書いてあった)→チェックインのときにユナイテッド航空に変更になっていた(多分航空会社の都合?)→ユナイテッド航空の搭乗者はANAラウンジ使えません。

今思い返してもちょっと納得がいかないし、せっかく頂いたワンタイムパスも活用できずとても残念だ。ちなみにもう荷物検査と出国窓口は通過しています。ラウンジは通過後のエリアにしかないからね。

とはいえ、羽田空港第3ターミナルは施設がとにかく充実しており、出国窓口をくぐったあとの出発ゲートのエリアも寿司だバーだ天丼屋だカフェだラーメン屋だうどん屋だなんだってめちゃめちゃ飲み食いするところがある。無限にある椅子やテーブルには電源やUSBポートが備え付けられているし、フリーWi-Fiも当然あるので


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とりあえず飲みました。アメリカ行く前に油っぽいもの食う馬鹿がここにいる。飛行機がよく見える席でダウンロードしたスターウォーズを見ながら。あと5時間過ごさなければならない。

出国ゲートがあるこのエリアはほぼ海外です。外国人ばっかりだし、お店の人も働いてる人も外国人が多い。日本人スタッフの対応もなんかちょっと雑、というか塩対応。

ビールを飲みながらスターウォーズエピソード4を見ていたら良い時間になったので、ソフトクリームを頬張りながら早めに今回の搭乗ゲート143へ。今回の僕の場合は座席の選択をここでしなければならないらしく、とにかくど真ん中の席だけは避けたい一心でユナイテッド航空のスタッフが来るのを待つ。


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右の機体に乗ります。搭乗ゲートでは機長の姿を見ることができた。50歳くらいのがっちりした白人、白髪で軍人のようなきっちりした短髪。パリッとしたクールさを出しながら熟練の余裕と自信に満ちているように見えた。めっちゃカッコよかったです。優先搭乗されるファーストクラスと思しきお客さんに声をかけていた。機長、あんたに命預けるぜ。

機内に入るとスマホが使えなくなるので、親やアメリカでお世話になるISSEIにこれから乗るよーと連絡し、搭乗。座席は通路側にしてもらいました。

初めての飛行機。対戦よろしくお願いします。


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座席に着き、機内持ち込みのバックパックを上の棚に押し込んだところでかなり幸運な事がおきた。隣の席が、いない!

正確には僕がD席、隣のE席は中国人のねーちゃん、F席がいなかったのだ。後で知ったのだがこの便の空席は5つだけだったらしい。中国人のねーちゃんがCAさんにFに移っていいか聞いたところOKだった。「私たちラッキーね!」的なことを言われここから何かが始まる気配があったものの、飛行機を降りるまで一切口を利くことはなかった。

エコノミークラスで隣がいないことの快適さたるや。肘掛けは2つ使えるし足伸ばせるしいらないクッション置けるし。とにかく私たちラッキーだったわね。


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離陸のワクワク感。機内が暗くなり、滑走路に入った途端のジェットエンジンに押される感覚。加速。ヒューストン、すごいパワーだ!

無事離陸。3人越しの遠くの窓を見ると東京の夜景がきれいだった。さようなら日本。もしかしたらこの旅で、僕は、帰ってこれないかも、しれな…くらいのところで最初の機内食が配られ始めた。飲めるぞヤッター。

チキンオンザライスorパスタと聞かれたのでパスタをチョイス。チキンも美味そうだった。良い匂いが機内に充満する。ドリンクはビールを頂く。

機内食めちゃめちゃ美味かったです。ペンネにホワイトソースとチーズを和えてグリルしたもの、中華春雨、パンとバター、まさかの豆大福。

ほうぼうから「これ…なに?」「…mochi(餅)?」「mochi sweets?」みたいな会話が聞こえてきた。隣の中国人のねーちゃんは初手に大福を食べて首を傾げてた。

食後、小さいミネラルウォーターを貰い無限とも思える映画タイムスタート。ブラックパンサー(ワカンダ・フォーエバー)とプライベート・ライアンを見る。ここでプライベート・ライアンを見たことが後にある心境の変化をもたらすことになる。

機内では映画、Kindle漫画、うたた寝、散歩をして過ごした。エコノミークラスの密な感じ、旅客も貨物だと言わんばかりの感じは特殊だった。隣の席がいなくて快適、とはいえやっぱり長時間座っているとおしりの肉がボロボロ落ちそうになるので散歩をする。後ろの方でCAさんがめっちゃだべってるのを見て安心した。結構みなさん散歩したりトイレの前のスペースで伸びたり動き回ってました。フライトは8時間50分。アメリカは遠いぞ。

時差ボケに関しては全くないと言って良い。これは飛行機の時間と現地時間がちょうどよかったのだと思う。

日本出発が19時40分、ロサンゼルス空港到着が現地時間12時50分で機内であまり眠れなくても半日頑張れば整うわけだ。機内でうとうとしてる間もかなり揺れ、シートベルトの案内も頻繁にあったので熟睡はできなかったが案外普通に過ごせている。

そして機内では時間が流れるのが早く感じた。

離陸→安定するまでシートベルト→機内食(夕食)→映画→うたた寝→スナックとかドリンク配布→散歩→映画→空が明るくなってくる→機内食(朝食)→着陸→Welcome to USA!

とイベントが多い。退屈、という感じは全く無かった。そして高度30000フィートくらいからは機内Wi-Fi(有料か別途サービス登録が必要)が利用でき、ラインの返信、X(twitter)、インスタの閲覧くらいはできるので全く楽であった。多分衛生の回線使ってるんじゃないかな。機内実況に付き合ってくれた諸氏には感謝申し上げる。


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さて、着陸1時間前に朝食が配られる。YAKISOBAヌードルorオムレツ、と聞かれたのでYAKISOBAヌードルをチョイス。ドリンクはコカ・コーラ。なんとお菓子がブルボンではないか!アメリカ上空で新潟県に出会うことができて感激。トッキッキが僕に手をふっている。

焼きそばはちょっとオイリーだったけど家で作ったような味がして美味しかったです。てか夕食も朝食も普通に美味しかった。

朝食後はもう一度ドリンクが配られ、さっさと片付けが済まされ、いよいよ運命の着陸です。この日のフライトは初めての僕でも多いだろうなと思うくらい大気が不安定で揺れた。着陸もかなり揺れました。

機体が自由落下するふわっとする感覚。内臓がワンテンポ遅れて上に浮く感覚を何度か繰り返し高度を落としているのがよく分かる。あれはスリルがあった。終わってしまえば着陸はなんてことはなかった。めっちゃカッコ良い機長ありがとう。

 

飛行機から降りたらこの旅で最大のハードル、アメリカ入国審査が始まります。

入国審査は無機質な審査窓口が6つくらい、審査官は皆ボディーアーマーを装着し、厳しい表情で審査していました。長い列。僕の前にいた日本人学生らしき男の子たちがめっちゃ詰められてるのをみて戦慄。

この入国審査で主に聞かれることは

アメリカに来た目的」

「どこに宿泊するのか」

「お前の仕事はなんだ」

「肉類(エキス含む)の持ち込みはないか」

「現金は持ち込んでいるか」

「帰りのチケットはあるか」

と言われています。

今回の僕の旅の目的がアメリカ国籍を持っている親族に会いに来たという理由で、このアメリカ国籍を持っている人の保護下に置かれるというシチュエーションは入国もスムーズなのだとか。

とはいえ全部英語でのやりとり。傾向と対策を練ってきています。

入国審査官。対戦よろしくお願いします。

 

結果的には無事に入国できました。仕事と、帰りのチケットについて聞かれました。審査官優しい人でよかった。ちなみに入国に必要と言われているエスタについては話題にも上がらなかったけど、多分パスポート情報に紐づけされているんだろうな。



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空港で親族と合流し、広い青空にはためく星条旗を見上げるとなんとも言えない感傷がこみ上げてきたのは多分機内でみたプライベート・ライアンのせいだと思います。

アメリカ。これから良いところも悪いところもたくさん見て、帰ろうと思います。